国家神道と国体論に関する学際的研究―宗教とナショナリズムをめぐる「知」の再検討―

(日本学術振興会平成27~29年度科学研究費助成事業(基盤研究(C))、研究代表者:藤田大誠 研究課題/領域番号:15K02060)

公開学術シンポジウム「近代における神社の造形と《固有性》の問題」(平成30年10月27日)の御案内

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建築史・都市史専攻の青井哲人さん(明治大学理工学部教授)がコーディネートされた、これまでに類例の無い、興味深いシンポジウムのお知らせです。

下記を御参照の上、是非御参加いただければ有り難く存じます(申し込み制)。

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公開学術シンポジウム「近代における神社の造形と《固有性》の問題」

日時:平成30年10月27日(土)13:30〜17:00
会場:明治神宮社務所講堂
主催:明治神宮国際神道文化研究所/共催:明治神宮史研究会

プログラム

[論点提示] 建築の固有性をめぐるいくつかの問題と事例
青井 哲人(明治大学理工学部教授)

[講演] 京都の創建神社と明治のモニュメント概念
 清水 重敦(京都工芸繊維大学教授)

[講演] 多賀神社境内の近世・近代 標準性と固有性
 富山 大樹(株式会社 平成建設 首都圏工務部)

討議

神社にも造形がある ── 唯一神明造をみれば伊勢神宮を、大社造をみれば出雲大社を想起する。本殿よりも拝殿や回廊などに、あるいは社殿群の構成や境内の環境などに、豊かな固有性が現れる場合もある。近代は、こうした神社の造形上の《固有性》という問題を、どう揺さぶり、どう再構成したのだろうか。

たとえば創建神社の祭神は、近世までの伝統にはない新しい種類のものだ。このことに向き合った者は、建築造形の根拠を新たにつくり出さなければならなかった。そもそも、銅像や博物館と比べて、社殿建築は各社の《固有性》を物語るのに雄弁でありえたか。

有力な古社もまた、明治初年の荒廃からの多様な復興運動のなかで、固有の造形とその根拠を自覚的に組み立て直す必要性に迫られたのではないか。各社固有の宗教社会と祭儀体系の蓄積をふまえつつも、むしろ近代という時代に通用する、古くて新しい根拠を。

本シンポジウムでは、神社の造形における《固有性》の問題にフォーカスし、そこから近代のネーションと神社との関係にこれまであまり見えていなかった脈絡を浮び上がらせたい。

【申し込みについて】
本件シンポジウムは、研究者・学術研究者を対象としております。参加御希望の方は、催事名・住所・氏名・連絡先を明記の上、下記事務局までお申込み下さい。なお、研究会終了後、希望者による会費形式の懇親会を予定しております。参加申込み時に出欠もあわせてお知らせ下さい。

明治神宮国際神道文化研究所
〒151–8557 東京都渋谷区代々木神園町1–1
TEL:03–3379–9338 FAX:03–3379–9374
E-mail:center_mj(a)so.meijijingu.or.jp    ※(a)は@に変換